セカンド レディー


「しかもさ、俺ら霜華(ここ)のことがすげー大事なのよ。それを『くだらない』って言われて心も痛むなぁ」


殺気立てた目。


この人なら、目だけで人を殺めることも出来るんじゃないかと本気で思った。




「本来なら、女だろうがガキだろうが容赦なく潰すところだぞ?けど俺も優しーからさ?」


目元には一切の笑みを感じさせない。それなのに、口元はニヤリと怪しげに微笑む。



…フ・ザ・ケ・ン・ナ!


優しさの欠片も感じないんだが!?



「どういうつもりであたしをここに呼んだのか知らないけど、あなたを殴ったこともくだらない集まりって言ったのも謝らないから!」


謝罪が欲しいならそれなりの誠意を見せて。人の人生狂わせておいて、自分たちは王様気取り?いいご身分ね。




「柚姫、違う、落ち着け」


ブチ切れそうになるあたしをなだめる恭平くん。



「違うって何が?悪いけど、あたし帰「らせない」」


わざと言葉を遮る男。


どこまでも自分勝手だ…。



「話は終わってない」


「悪いけど、あたしは話すことなんかない」


今日泊まる場所も探さなきゃいけないのに、こいつらに付き合っている暇、あたしにはないの。

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