こんな私でも恋愛できるの!?
俺以外に向かって笑ってほしくない。

昔から独占欲は強かった。

欲しいものはなんでも独り占めしないと気がすまなかった。

あいつに対するこれも多分その類なんだと思う。

男の方はゆめに惚れてんだろうとすぐわかる。

まぁあいつそこそこ顔はいいほうだしな。

それに……

くっそニタニタしやがって。

見知らぬ男が去っていくのが見えた。

「さっきの誰?」

いつの間にかそう聞いてしまっていた。

「幼馴染だよ。」

幼馴染………

ならあいつは俺が知らないゆめのことも知ってんのか。

どんな子供だったんだよ。

なんで俺が知らねーんだよ。

あーもうなんなんだよ腹が立つ!

その日は何事にも集中できなかったから頭を冷やすために寝ることにした。
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