恋しくば
そんなことを考えながらも、手を動かす。
確かに、勉強は好きだなと思う。この分野について調べるのも苦ではないし、寧ろ楽しい。
でも、それだけで続けるのは無理だ。
参考文献を記載するところまできて、窓の外が真っ暗なことに気付いた。隣を見ると、辻本がまだいた。
文庫本を開いて読んでいる。本を読む姿も画になるな。
辻本の元カノコレクションを作るより、辻本の写真集を作った方が売れるのでは?
真面目にそんなことを考えてしまった。参考文献を書き終える。
「終わりました、お待たせしました」
「お疲れ様」