スーパーガール
私のせいです…!
週末。事務所でファイル整理をしていると、副店長が声をかけてきた。


「末次さん。悪いんだけど、今日の午前中は売り場を手伝ってもらえる? 夏休みのイベント中で、手が足りなくてさ。棚橋課長には、さっき承諾を得たから」

「わかりました。どのフロアでしょうか」

「コミックだから、3階だね。チーフに声かけて、指示を仰いでください」


私はファイル整理にきりをつけてから、事務所を出た。売り場用のエプロンを着けながらエレベーターに乗り込む。


(午前中は棚橋さんと離れ離れか。寂しいなあ)


なんてことを考えるうちに3階に到着。

エレベーターを降りて廊下を歩いていると、売り場のほうから大声が聞こえてきた。


「さっさと袋の中身を出すんだ。こらっ、暴れるんじゃない!」

「うるせえ、離しやがれ」

「あっ、おい、待て!」


バックヤードのドアから、男が飛び出してきた。パーカーにデニム姿の若い男。腕に紙袋を抱えている。
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