彼氏以上、オット未満
「須川さん、何て?」
「あー、10月に結婚するんだって」
「そうなんや」
今の私たちに、『結婚』という言葉はヘビーな響きだ。
今日は、私たちの同期で親友の、詩織の結婚式。
もちろん心から祝福しているけど、私たちは今年中に結婚できるのかわからないから、少し複雑な気分だ。
今年の4月、私たちの思い出の場所である新潟で、昴はプロポーズしてくれた。
もちろんオッケーして、さっそくゴールデンウィークに昴が私の実家へ挨拶に来てくれた。
父と弟は賛成してくれていたけど、母は言葉には出さないものの、昴と私の結婚に反対していることは明らかだった。
昴の話に最低限の返事しかせず、終始不機嫌で、さすがの昴もどうしたらいいのかわからないようだった。
最悪の顔合わせが終わり、昴を見送って家に戻ると、
「恵、お母さんは浦野さんとの結婚には反対よ」
と、宣言された。
「なんでよ、昴のどこがいけないの?」
「裕和さんと別れてまで結婚する必要なんてないじゃないの」
お父さんや弟が間に入ろうとするけど、一切口を挟ませず、お母さんはまくしたてた。
「お母さんはね、関西弁が軽薄に聞こえて仕方ないのよ。
浦野さんのご両親も関西の方なんでしょ?
味覚も金銭感覚も、絶対に合わないと思うわ」
「あー、10月に結婚するんだって」
「そうなんや」
今の私たちに、『結婚』という言葉はヘビーな響きだ。
今日は、私たちの同期で親友の、詩織の結婚式。
もちろん心から祝福しているけど、私たちは今年中に結婚できるのかわからないから、少し複雑な気分だ。
今年の4月、私たちの思い出の場所である新潟で、昴はプロポーズしてくれた。
もちろんオッケーして、さっそくゴールデンウィークに昴が私の実家へ挨拶に来てくれた。
父と弟は賛成してくれていたけど、母は言葉には出さないものの、昴と私の結婚に反対していることは明らかだった。
昴の話に最低限の返事しかせず、終始不機嫌で、さすがの昴もどうしたらいいのかわからないようだった。
最悪の顔合わせが終わり、昴を見送って家に戻ると、
「恵、お母さんは浦野さんとの結婚には反対よ」
と、宣言された。
「なんでよ、昴のどこがいけないの?」
「裕和さんと別れてまで結婚する必要なんてないじゃないの」
お父さんや弟が間に入ろうとするけど、一切口を挟ませず、お母さんはまくしたてた。
「お母さんはね、関西弁が軽薄に聞こえて仕方ないのよ。
浦野さんのご両親も関西の方なんでしょ?
味覚も金銭感覚も、絶対に合わないと思うわ」