偽りの甘い罠
裏腹
仕事を終えた私と青柳は、ホテルから少し離れた場所
にある居酒屋へ出向いた

明日は遅番だし、今日はとことん飲むぞー。

赤提灯に、暖簾も汚れて年季が入った入口

ガラガラと引き戸を開けると、恰幅のいいオヤジさん
とその隣で微笑む奥さん。
そして、若干二十歳の二代目がいらっしゃいと
温かく迎えてくれる

私も青柳も偶然に知った
こんな店が好きだということを、、、

意外だと思ったのはお互いだったらしく、いつか
仕事仲間と来ようなんて、話してたのがまさか二人で
来ることになるとはね。

青柳はどちらかといえばバーとか、ホテルのラウンジ
とか、そんなのが似合う

少し明るめな短髪に涼しげにつり上がった目、
彫りの深い顔立ちはハーフかと思うくらい。

おまけに身長も高い。

女の子は黙ってないのは頷ける
私は微塵も興味ないけどね。

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