偽りの甘い罠
限界
青柳との関係が公になってからというもの、私への
風当たりが強くなっていった。

主に取り巻きメンバーだけど、報告がなかったり、
何かと私のせいにされたり、、、

周りはそれを承知の上で、カバーしてくれるけど、
申し訳なさと、嫌がらせに対する苛立ちとの両方で
私の神経は徐々に壊れていく

情緒不安定は去ることながら、食欲も落ちていき、
見た目で分かるくらいに悪化の一途を辿っていた

青柳は何度も私を庇い、その度にたしなめるものの、
それが逆に私へ怒りの矛先が向けられ、最早止める
手立てもなく、悪循環なだけ。

そんな私を見かねたマネージャーが、上層部と話し合い
一ヶ月の休養を出してくれた

「紗英、いつでも頼ってね。休んでる間も何でも言って」
「うん。ありがとう、美帆」
「こんなことになるなんて、、、」
「泣かないでよ、美帆が悪いわけじゃないんだからさ」
「だけど、、、っ、守ってあげられ、、なかった。」


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