偽りの甘い罠
その直後、雅人さんの声色が確実に変わった
電話越しだから表情は伺えないけど、憤慨してるのは
そのトーンで分かる
温厚で物腰柔かな雅人さんはどこへ?
「俺がこんなに心配して、紗英のこと大切に思って
るのに、どうして紗英は分からないんだ!!」
こんなの、私が愛した雅人さんじゃない。
包み込むような寛大さも、優しい眼差しも、
柔かな口調も、全部偽善だったっていうの?
私は誰を愛したの?
「、、、雅人さん?」
「どうせ、あの男には会ってるんだろ?
もう抱かれたのか?俺より良かったっていうのか!!
答えろよ!紗英!」
「ちがっ、、、私達はそんなんじゃ、、」
「何が違うんだよ!付き合ってるって言ってただろ!
二人で俺をコケにしてたのか!紗英、俺は絶対に
お前を離さない。どこまでも追いかけてやる」
乱暴に切られた電話
突き付けられた現実を、弱り果てた私が受け止める
には、重すぎて並大抵ではない
時を忘れて、私はその場に茫然と立ち尽くした
電話越しだから表情は伺えないけど、憤慨してるのは
そのトーンで分かる
温厚で物腰柔かな雅人さんはどこへ?
「俺がこんなに心配して、紗英のこと大切に思って
るのに、どうして紗英は分からないんだ!!」
こんなの、私が愛した雅人さんじゃない。
包み込むような寛大さも、優しい眼差しも、
柔かな口調も、全部偽善だったっていうの?
私は誰を愛したの?
「、、、雅人さん?」
「どうせ、あの男には会ってるんだろ?
もう抱かれたのか?俺より良かったっていうのか!!
答えろよ!紗英!」
「ちがっ、、、私達はそんなんじゃ、、」
「何が違うんだよ!付き合ってるって言ってただろ!
二人で俺をコケにしてたのか!紗英、俺は絶対に
お前を離さない。どこまでも追いかけてやる」
乱暴に切られた電話
突き付けられた現実を、弱り果てた私が受け止める
には、重すぎて並大抵ではない
時を忘れて、私はその場に茫然と立ち尽くした