偽りの甘い罠
復帰
私は一呼吸置いて、平常心を装い気付かれないように
言葉を続けた

「何もない。のんびりと静養させてもらってる」
「ふーん、そうか。まだ軽井沢か?」
「そんなに長く滞在出来るほど余裕はないわよ」
「まぁ、確かに。で、あいつらの処分決まったぞ。」

そう言えば、任せろとか言ってたっけ。

もう一ヶ月のもなるのかと、カレンダーに目をやった
三週間か、、いや、もうそんなに経ったんだ

私、本当になにもしない。
ぼんやりと気ままに赴くままに過ごしてた

もう少し有意義に過ごせば良かったかも、、、

「おい、聞いてるか?」
「あ、ごめん、で、処分て?」
「左遷。四国の系列ホテルへ飛ばした。
まぁ、本当は、国外追放してやりたい位だったけどな」

< 38 / 123 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop