偽りの甘い罠
私はてっきりホテルのときの二の舞を想像してたから
あまりに違いすぎて、拍子抜けしてしまった

しかも、特定の彼女作らなかったって?

モテるんだから、選び放題じゃない。

でも、言われてみれば青柳の口から彼女の話を
聞いたことがなかったかも、、、

聞いても適当に誤魔化されてたような。

「あ、私達も自己紹介しなきゃね。」

ケーキみたいな甘い声の主のひと言で、順番に自己紹介
が始まった

「先ず私からね。伊藤 由紀乃です。匠とはここに
いるみんな高校の同級生。ちなみに私は人妻です!」

左手を出してヒラヒラと振って見せた。

本当に単なる同級生なんだ。

何となく分かった。敵意の欠片もないことが、、、

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