流星の彼女に愛の花束を
「朔ー、お風呂出たよー。」
朔が渡してくれたパジャマに着替えて、髪をタオルでゴシゴシふきながら、ガラガラとドアを開ける。
「温まれましたか?」
と聞く朔に、
「ポカポカして気持ちよかった!」
と笑顔で答える。まあシャワーはちょっと怖かったけどね。でももう大丈夫なはず。慣れた。
「これって、朔のパジャマ?」
そう聞くと朔はそうですよ、とうなづいた。
「僕のパジャマだから、やっぱり少し大きいですね。でもブカブカしてて可愛いですよ。」
「え、あっ…そう?」
すでに火照っている頰が、さらに熱くなる。
ぎゅうううう、一瞬で私の心臓が締め付けられた気がした。きゅん、なんて可愛いもんじゃない。
やばいよ、やばいって。
手を頰に当てて朔をチラッと見ると、朔は不思議そうな顔でこっちを見ている。
慌てて目をそらして、それからあっと思い出す。
「ねえ、朔。」
私は走っていって、朔の隣に腰かけた。
「名前付けて。」
私が言うと、朔はあぁ、とうなづいた。
「色々考えてみたんですよ。世の中可愛い名前、ていうのは沢山あって、美里とか椿とか、眞子とか。でも、やっぱり意味が欲しいと思ったんですよね。
あなたにぴったりな。」
朔は一回私をみて、それから言った。
「そら、なんてどうでしょう。」
「空?」
私は聞き返す。
しばらく考えた後、朔は空中に漢字で「宙」と書きながら言った。
「宇宙の宙は、人名でそらとも読みます。太陽も月も星も、輝く場所である宇宙があるから輝けるんです。僕はそんな宇宙が大好きなんですよ。」
楽しそうに話す朔を見て、私は笑った。
「朔、楽しそう。」
「一応理系の先生ですからね。」
朔が自慢げに答える。
「理科の中で、何が1番好きなの?」
「星とか、宇宙とか、そう言う関係のことです。」
「1番?」
「1番です。」
朔は私を見て、まるで大事な物を見るように、目を細めていった。
「1番じゃ不満ですか?」
私はドキッとして、ブンブンと首を振る。
「そんなわけない。凄く嬉しい、よ。」
遠慮がちに朔の目を覗き込むと、朔は、良かった、ともう乾いてる自分の髪をタオルでクシャッとして
「宙、髪を乾かしてあげます。こっちに来て。」
と言って立ち上がった。
「は、はいっ!」
私は勢いよく立ち上がって、朔の後ろをついていく。
宙、いい名前!
朔の後ろで私は、1人でこっそり微笑んだ。
朔が渡してくれたパジャマに着替えて、髪をタオルでゴシゴシふきながら、ガラガラとドアを開ける。
「温まれましたか?」
と聞く朔に、
「ポカポカして気持ちよかった!」
と笑顔で答える。まあシャワーはちょっと怖かったけどね。でももう大丈夫なはず。慣れた。
「これって、朔のパジャマ?」
そう聞くと朔はそうですよ、とうなづいた。
「僕のパジャマだから、やっぱり少し大きいですね。でもブカブカしてて可愛いですよ。」
「え、あっ…そう?」
すでに火照っている頰が、さらに熱くなる。
ぎゅうううう、一瞬で私の心臓が締め付けられた気がした。きゅん、なんて可愛いもんじゃない。
やばいよ、やばいって。
手を頰に当てて朔をチラッと見ると、朔は不思議そうな顔でこっちを見ている。
慌てて目をそらして、それからあっと思い出す。
「ねえ、朔。」
私は走っていって、朔の隣に腰かけた。
「名前付けて。」
私が言うと、朔はあぁ、とうなづいた。
「色々考えてみたんですよ。世の中可愛い名前、ていうのは沢山あって、美里とか椿とか、眞子とか。でも、やっぱり意味が欲しいと思ったんですよね。
あなたにぴったりな。」
朔は一回私をみて、それから言った。
「そら、なんてどうでしょう。」
「空?」
私は聞き返す。
しばらく考えた後、朔は空中に漢字で「宙」と書きながら言った。
「宇宙の宙は、人名でそらとも読みます。太陽も月も星も、輝く場所である宇宙があるから輝けるんです。僕はそんな宇宙が大好きなんですよ。」
楽しそうに話す朔を見て、私は笑った。
「朔、楽しそう。」
「一応理系の先生ですからね。」
朔が自慢げに答える。
「理科の中で、何が1番好きなの?」
「星とか、宇宙とか、そう言う関係のことです。」
「1番?」
「1番です。」
朔は私を見て、まるで大事な物を見るように、目を細めていった。
「1番じゃ不満ですか?」
私はドキッとして、ブンブンと首を振る。
「そんなわけない。凄く嬉しい、よ。」
遠慮がちに朔の目を覗き込むと、朔は、良かった、ともう乾いてる自分の髪をタオルでクシャッとして
「宙、髪を乾かしてあげます。こっちに来て。」
と言って立ち上がった。
「は、はいっ!」
私は勢いよく立ち上がって、朔の後ろをついていく。
宙、いい名前!
朔の後ろで私は、1人でこっそり微笑んだ。