流星の彼女に愛の花束を
「行ってくるね。今日は7時ごろには帰れると思う。」
玄関のドアを開けながら朔が言う。
「まだ外にはでちゃダメだよ。今度案内してあげるから。お昼はおにぎり置いといたからね。」
私は笑った。
「朔、お母さんみたい。」
すると朔は
「宙の事が心配なんだよ。」
と言って私の頭を撫でた。外から冷たい空気が入ってきて、私はブルリと体を震わせる。
冬の空気って、なんだか神聖だ。冷たくて、爽やかで、余分なものを何もまとっていない。
「ごめん、寒いよね。じゃあ、行ってきます。」
そう言って家を出た朔の背中に、私は
「行ってらっしゃい。」
と手を振った。
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