お嬢様は恋を知らない
***

「麗さま!」

「お嬢さ……七瀬さん。先生と呼びなさいって何度言ったらわかるのかな?」

「ごめんなさーい」

「謝る気ないよね?……それで、僕に何か用事?」

「今日の放課後、みんなで遊びに行くことになったからよろしく!」

「……お嬢様、それはいけません。ご学友の方々と仲を深めることは良いことですが、貴女は七瀬家のご令嬢ですよ? 万が一のことがあったら…」

「大丈夫だって! 私だってもう子供じゃないんだから! ちゃんと門限には帰る」

「ちょっと、お嬢様!」

麗さまはたまに意地悪だけど、やさしい人だからきっと許してくれるって思ってたのに!
反対されても行っちゃうんだからね!!


「春菜ちゃん。許可とれた?」

「うん!」

「よし! これで全員だな!」

放課後が楽しみ!!
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