叶わなくてもいいから、恋したい。
「あったよね。」

「懐かしいな。」

「うん………」

一年を振り返り、しんみりしていると佐川が話し出した。

「俺、ずっと言おうと思ってたことがあるんだ。だから、俺に話すタイミングをくれないか。」

「それってどういう………?」

「お前と二人っきりになりたいってことだよ。」

佐川の顔は真っ赤で、見ている私まで赤くなった。

もう、赤くならないでよ!

こっちだって、なっちゃうじゃん!
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