叶わなくてもいいから、恋したい。
「西牧。どうした?」

塾の休み時間、佐川が話しかけてきた。

「え?どうもしてないけど。」

「そうか。ならいいけど。」

「なんで、どうしたなんて聞いてきたの?」

「だって、悩んでるぽい顔してたし。」

気にしてくれたんだ。

「ありがとう。今は大丈夫。」

「いつでも言えよ。」

「はーい。」
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