叶わなくてもいいから、恋したい。
初めは気まずいのかなと思っていたが意外にも柔らかな感じの楽しいお茶会だった。

「翔ちゃんたら…………」

「それを言うなら、りかだって…………」

と大盛り上がり。

リビングにお母さんたちの笑い声が響く。

ひとり、つまらなさそうに紅茶を飲んでいた。

それに気がついたのか、りっちゃんが話しかけてきた。

「翔ちゃんがね。りかちゃんのこと、好きすぎてヤバイのよ。」

え?

横を見るとお母さんはニヤニヤしていた。

「なんかね、夏休みにデートしたいのか知らないけど。あんまり予定入れんなって言ってきたの!!もー私、勝手に色々想像しちゃって。」

そんなこと思ってくれてたの?

私もデートしたいと思ってた。

やった!

夏休みも会えるんだ!

「でも、受験生ということは忘れないでね?」

今、お母さんに思いっきり釘を刺されたにがする………
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