叶わなくてもいいから、恋したい。
今日は爽やかな晴天。

私はこの日を忘れないと思う。

「りか、準備出来た?」

「あ、待って!」

そう、私たちの結婚式。

中学時代の友達も来てくれている。

「ど、とうかな?」

準備が出来た私は翔輝の前に行ってドレスをお披露目した。

「可愛い?」

「お前はいつも可愛いよ。」

「や、やめてよ!」

「そこの新郎新婦!イチャイチャしなーい!」

椎名ちゃんがそう言ってきた。

「いいじゃん!今日ぐらい!」

「あんたのお父さん、泣いてるわよ。」

お父さんの方を見るとこっちを見て泣いていた。

わっ!

「お父さんはね、りかがお嫁に行くのが嫌なのよ。」

お母さんは笑っている。

「だって、大事な娘のりかがお嫁に…………行っちゃうんだぞ!?」

もう!恥ずかしいからやめて!!

「そろそろ時間よ。じゃ、二人ともまた後で。」

みんなは行ってしまった。
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