叶わなくてもいいから、恋したい。
「翔輝!久しぶり。」

「桃華。どうして……」

ももかってこの子が佐川の幼なじみ?

「佐川に馴れ馴れしく話し過ぎかよ。」
「可愛くない?あの子。」
「いいな。佐川君と話せて。」

塾のトップ佐川がとても可愛く馴れ馴れしい女子と話してるのはクラスの子からすれば衝撃だった。

「皆さん。はじめまして!九条桃華です。ももって呼んでね。」

愛想が良くて可愛い。

私と正反対じゃん。

あれ?

何この感情。

胸がちくっとする。

いつも、いつも、佐川にだけ。

あ。わかった。

私、佐川のこと好きなんだ。
< 52 / 313 >

この作品をシェア

pagetop