叶わなくてもいいから、恋したい。
「清汰!!ファイト!!」

結局、来ました。ここだけの話、サッカーしてる清汰はカッコいい。

あれ?

ピッチを駆け回っている清汰の近くに見たことのある男子がいた。

やっぱり!佐川翔輝!!

って、相手じゃん!

あいつはどこでも私の敵なのね。

「清汰!絶対負けんじゃないわよ!!」

「あれって、西牧じゃん!」

うげ。気づかれた!?

「西牧!俺らが絶対勝つから無駄な応援やめろよ~!」

私の学校のサッカー部の皆さんに謝れ。そして、真面目に試合しろ。

「おい、翔輝。戻れって。」

「わりぃ。わりぃ。」

この後、ホントに佐川達が勝ったということは言うまでもない。

「りか。佐川と知り合いなの?」

「同じ塾通ってんの。清汰に言わなかったけ?」

「初耳。」

「西牧。おっと、彼氏と一緒か。」

「違う!清汰は幼なじみ!」

「清汰って、多加谷清汰?」

「そーだけど。りかに何か用?俺達、帰ろうとしてたんだけど。」

「いや、いいよ。厄介な虫がついてるしな。」

「あっそ。」

待て待て待て待て!何か雰囲気悪いぞ。こいつら、仲良くないのかな?

「ねぇ。どうして怒ってるの?」

「さあな。」
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