別れても好きなひと
私を抱き上げた張本人の大悟はかなり機嫌が悪そう。
「ばか」と小さな声で言うとすたすたと私をスタッフルームへ運んだ。

スタッフルームのソファに私をおろすと大悟は私の左足を見はじめる。どっちの足かもばれてるらしい。

「腫れてるじゃん。病院いくぞ。」
「見た目ほどじゃないから大丈夫だって。」

私の言葉に大悟は鋭い目で威圧してくる。

「…お願いします」と答えるしかなかった。

大悟は私の足にテーピングをして固定してくれた。さすがバスケ部だっただけあるなぁなんてぼんやり考えている間に私は上着を着せられ鞄は大悟がもっていた。そして有無を言わさず抱き上げられ車にのせられる。
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