別れても好きなひと
赤ちゃんができたと分かったのは、大悟と同じ美容院で勤務中に私が倒れ救急車で運ばれたときだった。

救急車の中で隣に座る真っ青な大悟の顔が忘れられない。

病院で私の妊娠と同時に切迫流産と言われた時も大悟は自分を責めてた。

自分がもっと私を気にかけていればとなんども私のお腹に向かって謝る大悟。

私は大悟をなだめようとその日の日付を言う。

その日は私たちの結婚記念日、4月1日だった。
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