別れても好きなひと
「送る。」

大悟は私をタクシーで送ってくれた。車酔いしないように私に膝枕をしてくれている。

酔っぱらって住所も言えない私の代わりに住所を言って、部屋のデジタルキーを開けて、「風呂は入るなよ?ぶっ倒れるから、お前は。化粧だけ落としてもう寝るんだぞ?」と告げると私の手にミネラルウォーターを渡して帰っていった。


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