別れても好きなひと
「莉子っ!莉子!」
大悟の声に目を開けると自分が泣いていたことに気がついた。

「どうした?」
大悟が心配そうに私を見つめている。

大悟を見てほっとしたのと夢から覚めた喪失感に私はため息をついた。

「大丈夫か?」
「うん。」
私が頷くと大悟は私の頭を優しく撫でる。

今なら話せる気がした。
< 178 / 329 >

この作品をシェア

pagetop