別れても好きなひと
片付けを済ませて私は大悟に挨拶へ向かった。

「店長、1週間お世話になりました。」
私に気づくと大悟は書類を机におき私へ目線を向けた。

「こちらこそ。ありがとうございました。助かりました。」
また距離のある返事。

「じゃあ、お疲れ様でした。」
「…お疲れ様でした。」
ぎこちなく挨拶して私は店舗から出て帰路に着いた。

あっというまの一週間。
でもあんな顔の大悟を置き去りにするようで心が痛む。

でも戻るべきじゃない…?
悩みながら少しずつ自宅へ向かった。
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