別れても好きなひと
「莉子は俺がもう嫌いか?」
嘘でも嫌いなんて言えず私は首を横にふる。

「出会ったことも想い合ったことも間違いだったのか?俺と会わなければ莉子は幸せになれたのか?莉子は幸せじゃなかったのか?もう全部忘れたいのか?」
私はぶんぶんと首を横にふる。

「そんな訳ないでしょ。大悟と出会えて結婚できて最高に幸せだったに決まってるじゃない。」

「莉子の未来に俺はいらないのか?」

私は大悟をありったけの力で抱き締めた。

「好き。大好き。愛してる。今でも…大好き。体が離れても心が大悟から離れられない。あの頃と気持ちは全然変わらないよ。変えられない。でもそれじゃあ過去を繰り返すだけで大悟が幸せになれないかもしれないじゃない。」

私の言葉に大悟は耳元で優しく話し始める


「俺の幸せは今も、昔も、これからも、お前にしかないんだよ。莉子が俺の幸せ。そばにいてほしい。そばにいたい。もう離れたくない。」
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