別れても好きなひと
久しぶりに朝までぐっすりと眠った。夢すら見ず満ち足りた気持ちで目覚めると大悟が腕枕をしながら私を見ていた。

「おはよう。」
「おはよ」

照れ臭くてはにかむと大悟が優しく笑う。

「なんか…照れるな。」
「うん。」

「おいで」
大悟に抱き寄せられて再び大悟の胸にすっぽりとおさめられる。

「あ~長かったぁ~。幸せだなぁ~。」
大悟の言葉に頷く。

これからどうなるのかはまだわからないけれど、今は、今を味わいたかった。
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