別れても好きなひと
大悟がお腹に耳を当てるとちょうど大悟の耳の辺りを赤ちゃんが蹴った。

「えらいなぁ。分かったのか。そうか。」

私のお腹を撫でながら大悟が満面の笑みで私を見る。

「莉子。俺、これ以上ないくらい幸せだ。」
「私も。」

私たちは手を繋いで再び歩き出した。






過去も未来も抱き締めながら。
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