別れても好きなひと
私はタオルが入っている段ボールを持ち上げようとして躊躇した。


大丈夫かなぁ。


自分でもわからずどきどきする。


そんな私を見て「どこに置く?」と大悟が段ボールを持ってくれた。


「カウンターに。」
「了解。」

私は大悟に喉まででかかった言葉を言えないままタオルを段ボールから出した。
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