別れても好きなひと
「それだけ?」
「うん。」

大悟の持つカゴに私が入れたのは小さなうどんとお水。

「夏バテか?」

そう言って大悟は私のおでこをさわった。

「ちょっと熱っぽいかな。病院行くか?」
「大丈夫。」

私は心配そうな大悟に「アイス買って」と話をごまかした。

「そんなんじゃ夏を乗りきれないぞ!ってもう秋だけどな。いつまで暑いんだよ、今年は。」
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