ヒロイン失格者達のお茶会
これで私達のお茶会の準備は整った、4人して背筋を伸ばして紅茶を1口啜る。
15時の鐘の音が静かになった所で、私達は一斉に脱力する。
「はああ〜!こんなに素敵な女性だと言うのにヒロインになれないなんて、どうなってるのよ」
「そんなこと自分で言ってても痛いだけになるよ、エリカ」
「……右に同じ」
「ここぞとばかりに気合い入れてオシャレしても、気づいてくれるのはほとんどいないですし。本当に寂しい日々ですわ」
はあ……と4人一斉に胸に溜まっていたドロドロしたものを吐き出す。
そう、ここで開かれるお茶会はーー
ヒロインになることができなかった私達の、愚痴を吐き出すためのお茶会なのである。