一途彼女×S系彼氏
そんな美桜の後姿を見送り、
しんと静まった教室に
残された私と颯人。


「…私達も帰る?」


教室のドア付近に立っていた颯人に
話しかけるとニヤッと
不敵な笑みを浮かべて
近づいてきた。


「まだ帰らないよ?
だって莉子ちゃんには
俺の彼女だって自覚してもらうんだから。」


とんでもなく危険を感じる
言葉を発するとともに
持っていたエナメルバックを
机に置くドサッと言う音が
やけに響いた。


「そ、その話ならもう大丈夫!
ちゃんと自覚してるから!!」


スイッチが入った颯人は
いつにも増して色気がある。


そんな颯人から逃げようとしても
後ろはすでに壁。
近づいてくる颯人からは
逃げるなんて出来なかった。
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