一途彼女×S系彼氏
颯人Side


部活が終わって
赤く染まった帰り道を
莉子と並んで歩く。


「今日も惜しかったね~!2点差!」


「やっぱ斗真には敵わないな。」


話題はさっきの試合の事。
いつも斗真には2点差で負ける。
でも、それが悔しいとは思わない。


結局俺らは仲間だし、
斗真のサポートが出来れば
俺は満足だから。


「でも…」


そんな事を考えていると
莉子が立ち止って呟いた。


「どうした?」


振り返って顔を覗き込むと
満面の笑みを浮かべて


「颯人が一番かっこよかったけど。」


少し背伸びをして
俺の耳を自分の手で覆って囁いた。


…悔しいけど可愛い。


心臓がドキンと音を立てた。
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