一途彼女×S系彼氏
人通りのすくないこの道には
今は俺たち2人。


ゆっくりと莉子から離れ
そっと口づけをした。


「帰ろうか。」


ん、と手を差し出すと
照れているのか
赤い顔のまま嬉しそうに微笑んで
手を重ねて絡めた。


莉子に歩幅を合わせながら
俺たちはまた歩き出した。



しばらく無言で歩いて
莉子の熱が引いた頃


「莉子たちのクラス
何やんの?」


今日のHRはどこも
今月ある文化祭について
話し合っているから
内容は決まっているはず。


「私達はね、チーズドック売るの!
大好物だから嬉しい~♪」


さっきとは変わって
今は子供のように
無邪気に笑っている。


確かに莉子、
暇さえあれば食べたいって
言ってるもんな。
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