一途彼女×S系彼氏
最初は遠慮気味だったけど
私の後押しもあって
先に教室に戻り、王子様に
頼みに行った。


それにしても、
まさか美桜が好きだったから
付き合わなかったなんて…。
結城君の事、全然知らないけど
結城君は美桜の外見じゃなくて
ちゃんと中身を見てくれてる気がする。


根拠はないけど女の勘ってやつ。


美桜が幸せになれると良いな。
残りのご飯を食べながら
そんな事を思っていた。


お弁当をしまい、
私も美桜の後を追って
教室に戻った。
するとそこではまたまた
目を疑う事が繰り広げられていた。


美桜の手には
無惨に切り刻まれた教科書。
そしてそれを悲しい目で見る結城君。


私は美桜に駆け寄ろうとしたけど、
その必要はなかった。
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