一途彼女×S系彼氏
だから何とか断ろうとして
美桜に助けを求めようとしても
無駄だった。


「デートするくらいいいんじゃないかな?」


美桜は私にそんな一言を言った。


デートするくらいって…。
昔の美桜はやっぱりまだ
抜けきっていなかったみたい。


私にとったら一大事。
今まで蓮がいたから
付き合ってない男の子と
ましてや二人きりで出かけるなんて
初めてなのに…。


だけど美桜は
”案外楽しいかもよ?”とか
”そんな深く考えないで!”とか
後押しする言葉を
次から次へと私に言ってきた。


押しの強い美桜に負けて
私は不本意ながらも首を縦に振った。
すると


「よかった。」


そう嬉しそうに笑う彼に
不覚にもときめいた。

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