一途彼女×S系彼氏
「この後どうする?
どっか寄ってく?」


今はまだ夕方になる前。
辺りは明るくて
このまま帰るには早い時間。


颯人君は海での出来事が
まるでなかったかのように接してくる。


「お任せします。」


そんな颯人君に
私はどんな態度をとればいいのか
分からなくて素っ気なくしていた。


「じゃあまだ早いから
適当に歩いて夕飯食べて帰ろう。」


私が冷たい事に気付いているのに
このまま一緒に過ごす事にしたらしい。


任せると言った以上、
私に断る権利はない。


繁華街に着くまでに、
私は短く返事をするだけで
特に楽しい話をしていたわけじゃないのに
颯人君はずっと笑っていて、
その笑顔に子供みたいに
変な態度をとっている自分が
情けなくなった
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