一途彼女×S系彼氏
私は颯人の新しい一面を見れて
すっごく満足していた。
鼻歌を口ずさみながら
スキップまでしたくなるくらい。


だけど、颯人が
こんな状況を許すわけがなかった。


「莉ー子ちゃん?」


私は悪魔のように囁く声に
ピタッと足を止めた。


…振り返るのが怖い。


「莉子ちゃんこっち向いて?」


ここで振り向かない方が
危険だと判断した私は
恐る恐る後ろを向いた。
さ、さすがに街のど真ん中では
颯人も変な事はしないだろうしね。
いや、そう信じたい。


そして顔を見上げると
綺麗な唇の口角をあげ
ニッコリと笑う颯人がいた。


さっきの男たちに向けていた
笑顔よりも怖い…。


「な、なんでしょーか…。」


余りの迫力に負けて
一歩後ずさりした。
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