一途彼女×S系彼氏
「莉子ちゃんなんで逃げんの?」


私が後へ下がると同時に
颯人も一歩近づいてくるから
私達の距離は一向に変わらない。


「に、逃げてなんかいませんよ?」


本当は逃げてるんだけどさ!
だって逃げるでしょこれは!
颯人の顔。完全に何か企んでるもん!


「本当は遊園地にでも
行こうかと思ってたけど
予定変更して俺の家か
あそこ行く?」


そう指差したのは
いかにも~~
って感じのピンクの建物。


私は必死にぶんぶんと
顔を横に振った。


「なら、ちゃんと言って?」


「ご、ごめんなさい!
もうしないから!
遊園地連れてって?」


周りから見たら今の私達は
とっても変な光景だと思う。
でも、それ以上に私は
自分の身を守る方が大事だった。
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