一途彼女×S系彼氏
ニコニコの私は、
下へ向かって行く観覧車の中から
外の景色を眺めているところで
ふと思い出した。


「あ、そう言えば
お昼食べに行こうと
してたんじゃんね?」


逃げる事ばっか考えてて忘れてた。


「だな。腹減った~。」


と、ここでもう一つ。
私は思い出した。


「あーー!
じゃあこれ食べる?」


バックにしまっていた
パウンドケーキの存在を。


「何それ?」


「パウンドケーキ!
朝焼いてきたんだ~!」


「…開けていい?」


「もちろんどうぞ!」


颯人は包みを綺麗に剥がして
パンケーキを取り出した。


「うまそ。」


甘いものが好きな颯人。
お腹が空いてる
って言うのもあるんだろうけど
嬉しそうに目が輝いた。


< 96 / 247 >

この作品をシェア

pagetop