ナツマツリ


恥ずかしげに頬を赤に染め、作業を止めて腹部にある俺の腕に華奢な手の平を重ねるナツ。


「んー…、落ち着く。」

「あたしは心臓が煩すぎて、落ち着かない。」

「何だそれ。」


こいつ。自分がどんだけ可愛い台詞吐いてるか分かってんのか?


いや、分かってねぇだろうな。何しろナツだし。


「…今、凄く失礼なこと考えてたでしょ。」

「いや?」

「嘘だ。」

「嘘じゃねーって。」


頬を膨らませて俯く彼女にクスリ、微笑をこぼす。


そのシャープな顎のラインを指でなぞってやれば、羞恥に頬を赤らめた。


「ナツ、顔真っ赤。」

「誰のせいだと…!」

「俺だろ。」

「なに、そのドヤ顔。」

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