ナツマツリ
白けた視線を向けられるもスルーしとけば問題は無い。
「んっ、」
衝動に駆られ、瞬時に彼女の唇を奪った。
そのくぐもった様な声が俺の欲を駆り立てるんだ、って。無意識なんだろうけど。
ちゅ、と。ノイズを残して顔を離せば、恥ずかしげに視線をさ迷わせるナツ。
「あーあ、エッロ。」
「エ、…!?」
「俺の前以外でそんな顔すんなよ。」
「し、知らないし!」
「あ?なに、もっかいキスして欲しいって?」
「侑のキス魔…!」
まさに茹蛸状態で俯くナツ。少々虐めすぎたか。
「怒んなよ。」