ナツマツリ
/sexual desire
時刻は午後9時。場所は俺の部屋。
「侑ー…。」
「なに。」
浴室から出てタオルを適当に被り、そのままの足取りで彼女の元へ向かう。
変わらず視線をテレビに向けたままのナツは、ソファーに身を埋めて膝を抱えていた。
と。
「な、ななな、」
「な?」
くるり、立っている俺を振り仰げば、口をぱくぱくと動かした。
「なんで上、裸なの…!」
「あぁ。」
何だそんなことか、と。何の気無しに彼女の隣に腰を下ろす。
顔を真っ赤にしたナツは、俺から思い切り視線を逸らしてぐるり、と。反対側へ顔を背けた。