ナツマツリ
/cohabitation
講義が終わり、侑の帰りを待ちながら家事をしていたある日の午後。
それも一段落し、中央に置かれたテーブル隣に腰を下ろす。
「ふぅ。」
ぱらり、と。手に取って目を通すのは、某バイト募集雑誌。
「バイト、したいなぁ…。」
こぼれ落ちた独白は、聞き手も無く部屋に吸い込まれていった。
――――――――――――…
カチャリ。開錠する音が玄関先で響き、慌ててそちらへ向かっていく。
そして。
「侑、おかえり。」
「ただいま。」