ナツマツリ
「陽《よう》に聞こえちゃうよ、」
「この部屋だけ防音機能付いてるから、余裕。」
「なにそれ、聞いてない…!」
愕然としてその顔を見上げるも、気にも止めていない侑は隻手であたしの両腕を束ね上げた。
そして。
「あっ、」
膨らみに手を添え、指で翻弄しながら口に含み始める。
堪らず口から洩れた熱い吐息。羞恥に頬を赤らませるあたし。
すると。視線だけでその様子を捉えた侑は、妖艶に口許を歪めて声音を紡いだ。
「お前、エッロ。」
酷く掠れたその声が合図となり、するりと彼は下降していく。
溢れ出すそこに指を滑り込ませ、角度を変えては刺激を繰り返す。