ナツマツリ


――――――――――――…



ぱちりぱちり、瞬きを繰り返し、ぼやけた視界から覚醒させていく。


と。

「おはよ。」

「ゆ、侑…。」


視線を斜めにずらせば、上半身裸のその姿。


羞恥に頬を赤らませ、布団を口許まで引き上げた。


「(腕枕…、)」


侑に腕枕されている朝は、行為をしていた証拠みたいで恥ずかしい。


視線を逸らし、髪を弄ばれるがままになっていた、そのとき。


「そういえば。」

「ん?」

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