ナツマツリ


身を曲げて笑い転げる侑に怪訝な表情を向ける。


そんなあたしに平謝りした彼は、ぎゅ、と腕に閉じ込めるものだから。


密着する素肌の感覚に、熱を帯びていくのが分かった。


「あー…、でもさ。」

「なに。」


若干刺のある言い草をしながらも、その胸板に耳を寄せ心地好い心音に目を閉じる。


「俺、ナツのこと抱いてるときが一番幸せだわ。」

「、」

「結合してるときに死んでも文句ねぇ。」

「ばかじゃないの…!」


ぼすん、と。枕をその顔に叩き付けようとするも、するりと回避され失敗に終わる。


「ナーツ。」

「、」

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