ナツマツリ



初めてのキスは、やけにしっとりとしていて。


その柔らかさは忘れられないものとなった。



と、そのとき。


「ん、…侑?」

「うわ、」



ぱちりぱちり、と。瞬きを繰り返すナツに、内心ばくばくの俺。


だがしかしバレていなかったらしく、



「お疲れ。行こっか。」



そうニコやかな笑みを浮かべる彼女に「おー」と軽い返事しか出来なかった。



―――――――――――…


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