ナツマツリ
そして更に眉間の皺を濃くした陽は一言。
「なんで、ゆうとナツは夜ハダカなんだ?」
「っ……!」
カッ、と目を見開いた。
それは正に情事のそれを指している訳で。
侑の計らいにより寝室にのみ防音仕様を施されているとは言え、朝部屋に入ってきた陽に見つかることは度々あったのだ。
それを疑問に思った陽に指摘されるのは時間の問題ではあったのだけれど。
「(…、何て答えよう。)」
「ナツー?」
くいくい、と。小さな手でエプロンの裾を引っ張る我が子に、唯唯《ただただ》あたしは青くなるばかり。