ナツマツリ
「(ああ、もう。)」
しょうがないな、なんて。眉根を寄せつつも侑の首裏に腕をまわすと可笑しそうに笑われた。
だから、あんたに名前を呼ばれるのには弱いのを自覚しているのに。それを解った上で幾度も紡ぐこいつは良い性格してるわ。
そっちの気が済んだら、陽に何て言ったのか絶対に吐かせてやる。
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「陽、答え教えてやるよ。」
「マジで?はやく!」
「夜、俺とナツがハダカで抱き合ってる理由はな。」
「(だきあってたんだ…)おう。」
「神様から子供を授かる儀式をするためだ。」
「ぎしき…?」