ナツマツリ
「……侑、」
「…良かった…。」
「うん。焦らしてごめん。」
「不安にさせんな、バカ。」
医者というものは、ただでさえ不規則な労働となるもので。仮にあたしが学校の教師になったら、家で侑と顔を合わせる時間さえたかが知れているから。
「ナツ。」
「…ん。」
交際3年目を迎えたあたし達。
指先を絡めて交わすキスは、恥ずかしさよりも幸せの方が勝るようになった。
「俺が卒業するまでの間は、どーすんの。」
「んー…。考えては、いるんだけど。」